ここで,お悔やみの言葉として会員の文章を掲載します。
戸田正勝氏について
戸田正勝氏との出会いは,昭和49年8月に始まった東京都小平市の鈴木遺跡の調査であった。右も左もわからぬ1回生の私に石器の面白さを教えていただき,東北大学の研究室では多くの研究者を紹介され,また,広島に就職後も芹沢氏から下本谷遺跡出土資料についての助言を得るきっかけを作っていただいた。特に石器の実測に関しては,剥離面の切合関係はもとより石材や風化状況による表現の差など,厳しく指導を受けた。ただ旧石器時代に関して中途半端な学習に終始したことは,今更ながらに反省している。

今後研究会は,三次地域の旧石器時代を中心とした考古学的な研究や踏査を重ね,地域の歴史認識の醸造を計る,という会の趣旨に立ち返り地道な活動を行う所存です。
戸田正勝様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。(三 枝 健 二)

とても嬉しそうに熱心に、本当に楽しそうなお顔をされていました。
真摯な研究者であられた先生ですが、私にとってはその初対面の時から、優しく真面目でとてもお茶目な先生だったのです。
突然の訃報に、ただ残念で悲しくてたまりません。
「本物の石器」を見なさい
と、何度となくおっしゃいました。
「本物の研究者」戸田先生の御冥福をお祈りします。(三旧研会員)
戸田正勝先生を偲ぶ
当研究会の三枝代表より、戸田先生の訃報を聞き、ただただ驚いている状況です。思えば、先生とは、広島県立歴史民俗資料館での講演会が初めての出会いであり、そして、三旧研の勉強会として三次に来られた際が、最後の出会いとなってしまいました。
一期一会とは申しますが、先生と廻った下本谷遺跡をはじめとした三次市内の旧石器遺跡、その夜の会員との懇親会での思い出は、忘れられないものとなりました。
せめて今夜は、サインを頂いた著書『旧石器』を拝見しながら献杯し、先生を偲ばせて頂こうと思います。
戸田先生これまでのご教授ありがとうございました。 (三旧研・ブログ管理人)