みなさま、いつも当ブログをご愛読頂き有難うございます。
本日は、当研究会会員からいただいた下本谷遺跡に関する投稿をご覧ください。
なんと!壮大な計画のようですよ!!
笑わないでください。我が三旧研において・・・いや私が勝手に言い出しているだけなのですが、実は下本谷遺跡の世界遺産化を狙っています!
下本谷遺跡とは、何度とこのブログでも名前が登場しますし、三次旧石器文化研究会発足の契機ともなった遺跡です。この下本谷遺跡の範囲のうち、発掘調査によって明らかとなった三次郡衙跡(推定)については、広島県史跡に指定されています。
現在、そこには、畑が広がり、民家があり、寺院があります。そしてそこには、私の知人が眠る墓所があります。このように、下本谷遺跡は今も人々の生活が息づく一方、過去の道路開発等によって分断された状態で保存されている遺跡です。
しかし、下本谷遺跡が旧石器時代の遺跡であるということについては、まだまだ周知不足というか、"おもしろいぞう"と叫んでも捏造事件の後遺症か旧石器の分かりにくさ故なのか、肝心の三次市で盛り上がりません。
もちろん、遺跡は現在の生活の場である訳で、その「盛り上がり」によって悪い影響を受けるのでは、住民の方々にとって、決して快いものではないでしょう。
いったい、"暮らし"と"遺跡保護"は「歴史」というステージでどう融合していけるのだろうか。また、その遺跡の価値や保護の意義が「歴史」に消滅しないためにはどうすればよいのだろう・・・。
そんなことを考えながら、そこに住む人々が楽しく誇らしく生活する場所であることを第一に、遺跡を守りたい、知りたいという気持ちをこめて、下本谷遺跡を世界遺産にしようとつぶやいているんです。
《人類の創造的才能を現す傑作であること》から始まる世界遺産の登録基準を読んでみました。
旧石器時代における下本谷遺跡は、この《すでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特のあるいは稀な証拠を示している》と思うのですが・・・。
今、日本で唯一歓迎される文化財保護は世界遺産なのではないかという浅はかな下心が見えた方は、どうぞ笑ってください。 つづく ○