先月10月より開催されてきた広島県立歴史民俗資料館の特別企画展『最古の狩人を求めて―中国山地と三次の旧石器文化―』展が、11月18日(日)をもって終了しました。
当研究会では、我々研究会にて発行した『下本谷遺跡の基礎的研究』の成果を中心とした展示会ということで、このブログを中心に同展示会を応援してまいりました。
思えば、今年は三次旧石器文化研究会が発足し、『下本谷遺跡の基礎的研究』が発行され、この旧石器特別展が行われるというように、非常に密度の濃い状況になっています。
そんな中、私も足しげく見学に伺いました。
一方、三次市民の入館者が少ないとのお話を聞き、正直残念に思いました。当地域の誇る歴史文化の拠点施設をもっと活用すべきだと感じました。しかし、そんな中期間終了に近づくにつれ、地域の方々もお越しになっていただいたようです。
また、ナウマンゾウや石器に純粋に感動し、考古学者を夢見たかも!?の多くの子どもたちには、歴史を知ることの面白さや大切さを学んでいって欲しいなと感じました。
ということで、もうこれで、鈴木遺跡の石器たちには会えないのですね...
竹佐仲原遺跡の石器たちにも...岩宿遺跡の石器にも...そして、ナウマンゾウにも...
「え~ん!え~ん!悲しいです~(T_T)/」
しかし、泣いてばかりもいいられない。そう、我々は、またここ三次をフィールドとして地道な活動に戻っていこうと思います。
特別企画展も終了し、県北も本格的に寒くなってまいりました。これまで、広島県立歴史民俗資料館特別企画展の情報を中心に頻繁に更新してまいりました当ブログですが、これからしばらく冬眠に入りたいと思います。
更新頻度はグッと減るかもしれませんが、旧石器関係の情報提供や当研究会の活動があったときにはそのことも取りあげようと考えておりますので、これまでどおり当ブログをご愛顧くださいね。
三次旧石器文化研究会 会員一同より
2007年11月19日月曜日
2007年11月10日土曜日
戸田正勝先生in広島県立歴史民俗資料館
『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』展 開催中の県立歴史民俗資料館では、今日11月10日(土)午後より、文化財講座「日本旧石器文化研究の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」が、多くの聴衆が参集される中、開催されました。
今回、この講座の講師としてお越しになられたのは、國學院大學栃木短期大學 学芸員兼任講師 の戸田正勝先生でした。
右上の写真は、ご講演前に撮影した戸田先生と当三次旧石器文化研究会員との写真です。
ご講演では、岩宿遺跡発見以来の謎、後期旧石器時代初頭と位置づけられる遺跡において、ナイフ形石器と磨製石斧がともに発見されるという事に関する論争を紹介。
そして、そのような出土傾向と同様の様相をもつ鈴木遺跡の特徴について、スライドと図面を交えお話いただきました。
次にいよいよ、下本谷遺跡と鈴木遺跡(Ⅹb層)との比較。
それによると、石器出土状況について、環状ブロックのような出土傾向に共通点がある。と指摘がありました。
また、Ⅹb層出土石器との比較については、鈴木遺跡(Ⅹb層)出土の石器に比し、下本谷遺跡の石器には大形品が目立つ。としながらも、それは時期的な差異ではなく、観察の結果、各々の石器の作り方やかたちには、共通点があることをお話になられました。
講演の最後には、最古の狩人たちの渡来ルートを検証されました。下本谷遺跡や鈴木遺跡は、オーストラリアやニューギニアといった南方からやってきた石器文化が「黒潮の道」を経て、やってきた可能性について、ダイナミックなお話をされました。
東京の遺跡と広島の山奥の遺跡にどんな共通点があるのだろう?と思っていましたが、その共通点の多さ、特徴の類似に驚きました。
また、講演の最後に話されたことを聞き、下本谷遺跡の石器は、日本列島のみならず、世界的規模で考える必要があるんだということにまたまた驚きました。下本谷遺跡が如何に貴重な遺跡であるのかを改めて思い知らされた。そんな講演会でした。
このような貴重な石器類を一同に展示してある『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』展もいよいよ11月18日(日)までとなりました。
日本を代表する研究者たちも関心をおく、全国最古級の旧石器遺跡である下本谷遺跡をはじめ、史跡岩宿遺跡の石器類、南関東の代表的な遺跡であり、日本最古級の鈴木遺跡などなど。これを逃すといつ見れるか分かりませんよ。
どうぞ、この機会にぜひ三次の広島県立歴史民俗資料館に行ってみてくださいね。
今回、この講座の講師としてお越しになられたのは、國學院大學栃木短期大學 学芸員兼任講師 の戸田正勝先生でした。
右上の写真は、ご講演前に撮影した戸田先生と当三次旧石器文化研究会員との写真です。
ご講演では、岩宿遺跡発見以来の謎、後期旧石器時代初頭と位置づけられる遺跡において、ナイフ形石器と磨製石斧がともに発見されるという事に関する論争を紹介。
そして、そのような出土傾向と同様の様相をもつ鈴木遺跡の特徴について、スライドと図面を交えお話いただきました。
次にいよいよ、下本谷遺跡と鈴木遺跡(Ⅹb層)との比較。
それによると、石器出土状況について、環状ブロックのような出土傾向に共通点がある。と指摘がありました。
また、Ⅹb層出土石器との比較については、鈴木遺跡(Ⅹb層)出土の石器に比し、下本谷遺跡の石器には大形品が目立つ。としながらも、それは時期的な差異ではなく、観察の結果、各々の石器の作り方やかたちには、共通点があることをお話になられました。
講演の最後には、最古の狩人たちの渡来ルートを検証されました。下本谷遺跡や鈴木遺跡は、オーストラリアやニューギニアといった南方からやってきた石器文化が「黒潮の道」を経て、やってきた可能性について、ダイナミックなお話をされました。
東京の遺跡と広島の山奥の遺跡にどんな共通点があるのだろう?と思っていましたが、その共通点の多さ、特徴の類似に驚きました。
また、講演の最後に話されたことを聞き、下本谷遺跡の石器は、日本列島のみならず、世界的規模で考える必要があるんだということにまたまた驚きました。下本谷遺跡が如何に貴重な遺跡であるのかを改めて思い知らされた。そんな講演会でした。
このような貴重な石器類を一同に展示してある『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』展もいよいよ11月18日(日)までとなりました。
日本を代表する研究者たちも関心をおく、全国最古級の旧石器遺跡である下本谷遺跡をはじめ、史跡岩宿遺跡の石器類、南関東の代表的な遺跡であり、日本最古級の鈴木遺跡などなど。これを逃すといつ見れるか分かりませんよ。
どうぞ、この機会にぜひ三次の広島県立歴史民俗資料館に行ってみてくださいね。
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2007年11月6日火曜日
戸田正勝氏講演会のお知らせ
広島県立歴史民俗資料館(みよし風土記の丘)にて、開催中の特別企画展『最古の狩人を求めて―中国山地と三次の旧石器文化―』も開催期間が残り少なくなってまいりました。
まだ起こしになっておられない方、この機会を逃すと後悔するかも?!
さて、今回の情報は、広島県立歴史民俗資料館にて、今週土曜日に開催される文化財講座のお知らせです。
■文化財講座第6回
平成19年11月10日(土)開催
「日本旧石器文化の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」
講師:國學院大學栃木短期大学(栃木県) 学芸員 戸田正勝さん
●広島県立歴史民俗資料館案内チラシより
日本列島の旧石器時代研究は、火山灰の研究が盛んな関東地方で最も進んでいます。この講演会では、南関東の中心的な遺跡である鈴木遺跡の調査と報告を担当 し、関東地域の旧石器文化の成立を研究されておられる戸田先生に、日本の旧石器研究の現状と課題をご講演いただきます。
また関東地域の際古希の石器群と比べると、下本谷遺跡の石器がどのような文化に属するのか、などについてもお話いただきます。
三次と広島県の歴史の始まりについてのお話がうかがえますので、皆さんぜひご参加ください。
なお、上記講演に関しての会場・参加費等の詳細は下記をご参照ください。
開催時間:午後2時~4時
会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
申込方法:当日受付
参加費:200円(資料代)
※お問合せは広島県立歴史民俗資料館にお願いします。
〒729-6216 広島県三次市小田幸町122
℡0824-66-2881
まだ起こしになっておられない方、この機会を逃すと後悔するかも?!
さて、今回の情報は、広島県立歴史民俗資料館にて、今週土曜日に開催される文化財講座のお知らせです。
■文化財講座第6回
平成19年11月10日(土)開催
「日本旧石器文化の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」
講師:國學院大學栃木短期大学(栃木県) 学芸員 戸田正勝さん
●広島県立歴史民俗資料館案内チラシより
日本列島の旧石器時代研究は、火山灰の研究が盛んな関東地方で最も進んでいます。この講演会では、南関東の中心的な遺跡である鈴木遺跡の調査と報告を担当 し、関東地域の旧石器文化の成立を研究されておられる戸田先生に、日本の旧石器研究の現状と課題をご講演いただきます。
また関東地域の際古希の石器群と比べると、下本谷遺跡の石器がどのような文化に属するのか、などについてもお話いただきます。
三次と広島県の歴史の始まりについてのお話がうかがえますので、皆さんぜひご参加ください。
なお、上記講演に関しての会場・参加費等の詳細は下記をご参照ください。
開催時間:午後2時~4時
会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
申込方法:当日受付
参加費:200円(資料代)
※お問合せは広島県立歴史民俗資料館にお願いします。
〒729-6216 広島県三次市小田幸町122
℡0824-66-2881
2007年11月4日日曜日
ナウマンゾウも駅伝に参加?!
今日の三次地方は、とっても気持ちのよい秋晴れでしたねぇ。いやはや、洗濯日和でした。
本日、三次市内では、高校駅伝の大会が行われましたね。どこが勝ったのでしょうか? よく知らないんですが...。
さて、そんな、白熱する駅伝大会の前に、みよし風土記の丘では、ナウマンゾウが歩くとの情報がありました。
昨日、このブログでもご案内したところですが、私、ほんとにナウマンゾウが歩くのかどうか?疑問に思いまして、、、取材がてら、みよし風土記の丘を訪れてみました。”つどいの家”脇のモミジがすっかりいい色合いになっていました。
さあ、行ってみると、確かに歩いていましたよ。
子どもたちの手によって、ナウマンゾウの足跡が描かれていたのです。
写真にあるように、ダンボールをくりぬいた枠をナウマンゾウの足跡と見立てて、チョークで描いていました。
会場となったのは、風土記の丘の駐車場から階段を登りきった所から、歴史民俗資料館の入り口までの約60m(くらいでしょうか)。その道を足跡が埋め尽くし、資料館に入っていくという設定のようでした。きちんとナウマンゾウの歩幅も計算し、再現してありましたよ。
訪れてみての感想ですが、微笑ましかったのは、子どもと大人が入り混じり、生き生きしながら足跡を描いている様子でした。くわえて、子どもの発想って面白いなぁって思いました。
自分の足跡を書く子が現れて、次々と他のみんなも書き始めました。最初は、みんな飽きてきちゃったのかなぁって軽く思ってたんですが、実は、これが、すでに書きあがっていたナウマンゾウの足跡とのいい比較になっているんです。
かつ、遠めに眺めると中々アートな感じになっていて、感動しました。
ところで最近は、チョークなんかで道路に落書きするなんてことあるんですかねぇ。まっ、落書きすることはいいことではありませんし、助長しようなんて気もありませんが、「アスファルト」という大きく広いキャンバスを手に入れた子どもたちの姿は、とっても生き生きしていたように見えました。
ここから、未来の考古学者、あるいは画家が誕生するかも!?ですね。
さて、なんでも、特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」に展示されているナウマンゾウ。きょうは、このまま駅伝に参加したとかしないとか(笑)
資料館の閉館とともに動き出し、夜な夜な資料館内や風土記の丘の中で遊んでいるとかいないとか?!(笑)
本日、三次市内では、高校駅伝の大会が行われましたね。どこが勝ったのでしょうか? よく知らないんですが...。
さて、そんな、白熱する駅伝大会の前に、みよし風土記の丘では、ナウマンゾウが歩くとの情報がありました。
昨日、このブログでもご案内したところですが、私、ほんとにナウマンゾウが歩くのかどうか?疑問に思いまして、、、取材がてら、みよし風土記の丘を訪れてみました。”つどいの家”脇のモミジがすっかりいい色合いになっていました。
さあ、行ってみると、確かに歩いていましたよ。
子どもたちの手によって、ナウマンゾウの足跡が描かれていたのです。
写真にあるように、ダンボールをくりぬいた枠をナウマンゾウの足跡と見立てて、チョークで描いていました。
会場となったのは、風土記の丘の駐車場から階段を登りきった所から、歴史民俗資料館の入り口までの約60m(くらいでしょうか)。その道を足跡が埋め尽くし、資料館に入っていくという設定のようでした。きちんとナウマンゾウの歩幅も計算し、再現してありましたよ。
訪れてみての感想ですが、微笑ましかったのは、子どもと大人が入り混じり、生き生きしながら足跡を描いている様子でした。くわえて、子どもの発想って面白いなぁって思いました。
自分の足跡を書く子が現れて、次々と他のみんなも書き始めました。最初は、みんな飽きてきちゃったのかなぁって軽く思ってたんですが、実は、これが、すでに書きあがっていたナウマンゾウの足跡とのいい比較になっているんです。
かつ、遠めに眺めると中々アートな感じになっていて、感動しました。
ところで最近は、チョークなんかで道路に落書きするなんてことあるんですかねぇ。まっ、落書きすることはいいことではありませんし、助長しようなんて気もありませんが、「アスファルト」という大きく広いキャンバスを手に入れた子どもたちの姿は、とっても生き生きしていたように見えました。
ここから、未来の考古学者、あるいは画家が誕生するかも!?ですね。
さて、なんでも、特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」に展示されているナウマンゾウ。きょうは、このまま駅伝に参加したとかしないとか(笑)
資料館の閉館とともに動き出し、夜な夜な資料館内や風土記の丘の中で遊んでいるとかいないとか?!(笑)
2007年11月3日土曜日
ナウマンゾウ歩く?!歩く??!!
広島県地方は穏やかな秋晴れが続きますが、皆様のお住まいの地域はいかがでしょうか?
さて、またまたお知らせを。
みよし風土記の丘では、明日11月4日
なんと!!ナウマンゾウが歩きます!!!
って実は、ナウマンゾウの足跡を風土記の丘の道路に書いてみます。
ナウマンゾウの足の大きさってどれくらいなんでしょう?
ナウマンゾウの足の歩幅はどのくらいだったんでしょうか?
そんなお話をしながら、実際に歩いたであろう様子を足跡を書いてみながら再現してみようという友の会の企画のようです。
明日の午前中開催されるようです。天気もよいようですので、シートとお弁当持参で一日お越しになるのもよいのではないでしょうか。
ちなみに午後からは375号線を舞台に高校駅伝が開催されます。
あすは、朝から一日風土記の丘でお絵かきや展示会の見学、古墳の散策、駅伝の応援などでお過ごしになってはいかがでしょう。
レストラン「ラ・コリーヌ」もありますしね。
さて、またまたお知らせを。
みよし風土記の丘では、明日11月4日
なんと!!ナウマンゾウが歩きます!!!
って実は、ナウマンゾウの足跡を風土記の丘の道路に書いてみます。
ナウマンゾウの足の大きさってどれくらいなんでしょう?
ナウマンゾウの足の歩幅はどのくらいだったんでしょうか?
そんなお話をしながら、実際に歩いたであろう様子を足跡を書いてみながら再現してみようという友の会の企画のようです。
明日の午前中開催されるようです。天気もよいようですので、シートとお弁当持参で一日お越しになるのもよいのではないでしょうか。
ちなみに午後からは375号線を舞台に高校駅伝が開催されます。
あすは、朝から一日風土記の丘でお絵かきや展示会の見学、古墳の散策、駅伝の応援などでお過ごしになってはいかがでしょう。
レストラン「ラ・コリーヌ」もありますしね。
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