ラベル 広島県立歴史民俗資料館 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 広島県立歴史民俗資料館 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年9月4日日曜日

三枝氏、最新研究公開!

三旧研ブログをご覧のみなさま。残暑お見舞い申しあげます。酷暑、激暑の真夏8月でした。みなさまよくぞ暑さに耐えられました!
更新日の本日は、当地方台風12号の接近が心配されております。今年まともに近づくのは恐らく初めてではないでしょうか?
しかし、関東や東北・北海道では台風が再々襲来し、多くの被害が出てしまいました。被害に遭われた方々に対しまして、心よりお見舞い申しあげます。


さて、2か月ぶりとなりました今回の話題は、三旧研アーカイブスについてです。

広島県内の旧石器に関して、精力的に研究活動を行っている当研究会代表・三枝健二氏が、今月新たに研究成果を公開されましたのでお知らせいたします!!

三枝 健二「広島県内旧石器関係資料報告(2)」

今回の研究報告では、三枝氏が以前広島県立歴史民俗資料館の研究紀要にて発表された資料報告の続編として、県内の3ヵ所の旧石器時代遺跡の資料について非常に微細に研究され、その成果を詳述されています。
というわけで、今回の報告も非常に興味深い内容となっております。

 詳細につきましては、PDFファイルにていつもの三旧研アーカイブス上で公開しますので、是非ご覧ください!

2009年11月15日日曜日

戸田正勝・三枝健二両氏による最新論文が発表される。

 過ぎた時間を埋めるべく、三旧研の情報をお伝えしたいと思うわけですが、まず、この情報からお届けしたいと思います。

 本年3月、三次市・下本谷遺跡を中心とした旧石器に関する論文が発表されました。

 タイトルは、
「広島県北東部における後期旧石器時代初頭の石器文化について—下本谷遺跡範囲確認調査資料の再検討から— 

 三次市・下本谷遺跡出土資料や周辺遺跡の資料を総合的に検討するとともに、関東、武蔵野台地の遺跡における資料を中国山地のものと比較することで、下本谷遺跡の石器の位置付けを試みておられます。

 執筆したのは、三次旧石器文化研究会代表で広島県立歴史民俗資料館主任学芸員の三枝健二氏と、同じく当研究会会員で國學院大學栃木短期大学学芸員・兼任講師の戸田正勝氏です。

 これまで、三枝氏によって国内最古級の可能性が示されてきた下本谷遺跡が、東京・鈴木遺跡の調査でも知られる戸田氏によってどのように判断されているか。興味深い論文であると思います。研究者の方のみならず、ご興味のある方、是非お読みになってみては如何でしょうか?
 

 なお、この論文は、広島県立歴史民俗資料館発行の『研究紀要』第7集に掲載されており、同館にて購入することが出来るそうです。(1冊500円・詳しくは直接資料館にお問い合わせください。)

2008年11月15日土曜日

三枝代表、三次盆地の旧石器文化を語る(講演会のお知らせ)

みなさん。こんにちわ。いかがお過ごしでしょうか?
私、管理人における今年の秋は、劇的な生活様式の変化に対応しきれず、少々グロッキーな状況に・・・(笑)。
風邪など引きやすい季節です。みなさまくれぐれもお気をつけください。

さて、今月から来月にかけて当研究会代表の三枝健二氏による講演会が各地で行なわれます。
今回は、その中から、来月12月に開催される歴風トークの情報をお届けいたします。

歴風トークとは、三次市にある広島県立歴史民俗資料館(みよし風土記の丘内)で実施されている学芸員や若手の研究者等による講演会です。しかし、一方的にお話を聞くだけではなく、疑問や意見などを比較的自由に投げかけあうことのできる企画となっています。

三枝代表は、その平成20年度歴風トークの第1回を担当します。
タイトルは、『三次盆地における後期旧石器時代初頭の石器文化について』です。

いったいどのようなお話になるのか。楽しみです。
「特に三次・庄原といった地元の皆さんにお聞きいただきたい。」と三枝代表。

ナウマン象がいた時代、この地域はどのような状況だったのでしょうか?
きっと、さまざまな疑問も浮かぶのではないかと思います。

そんな疑問を是非、参加して三枝さんにぶつけてみましょう(笑)
そしてみんなで旧石器時代の歴史解明にチャレンジしてみましょう。

平成20年度歴風トーク
第1回『三次盆地における後期旧石器時代初頭の石器文化について』
講師:三枝健二(広島県立歴史民俗資料館主任学芸員)
開催日時:平成20年12月14日(日)午後2時から4時
会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
対象:高校生以上(定員20名)
受講料:無料
問合せ:広島県立歴史民俗資料館(℡0824-66-2881)



2008年7月14日月曜日

れきみんで芸術を楽しむ~三次・県歴民「広島の工芸展」~

 今日は、広島県立歴史民俗資料館の話題をお届けいたします。
 といっても、考古や歴史の話題ではないですよ!
 
 なんと、れきみんで芸術の展示会が開催されています!!
 しかも、展示を担当しているのは当研究会代表の三枝健二主任学芸員です。

 展示会のタイトルは『広島の工芸』展。広島県内を中心に活躍しておられる現代工芸作家の作品が一同に介しています。陶芸・漆工・人形・七宝など様々なジャンルから構成されている今回の展示会。
 私自身この展示会を見て、卓越した技に感嘆するとともに、そればかりではなく、作家たちの作品にかける一方ならぬ心意気というものを感じ、胸を熱くしました。

 自然豊かなみよし風土記の丘と落ち着いた雰囲気の県立歴史民俗資料館。そんな佇まいの中で、美術館とは一味違う『広島の工芸』展に足を運んでみてはいかがでしょうか?
 

2008年4月27日日曜日

りにゅーあるしてます。

 「え?何が??」ですって???

 そりゃあ、広島県立歴史民俗資料館の常設展示のことですよっ!

 「そうなの?知らなかった。」ですって?

 それなら、このゴールデンウィークに是非お出かけになってみてはいかがでしょうか?

 特に大きく変更しているコーナーをご紹介すると、当研究会に縁の深い下本谷遺跡をはじめとした三次盆地内出土遺物等の旧石器時代コーナーと、弥生時代の塩町式土器コーナーです。この2つのコーナーは、全体の中でも特に見ごたえのあるコーナーになったなあ。って、いう印象を持ちました。

 その他、各時代コーナーのパネルが改められ、文字が読みやすくなっているなど、来館者への配慮が感じられます。

 また現在は、春の特別企画展として『乱世に願う-県北の戦国文化-も開催中です。

 リニューアルした常設展示と春の特別企画展。春の広島県立歴史民俗資料館にも目が離せませんっ!!

 それにしても、このゴールデンウィーク。わたしもリニューアルしたいものだなぁ。

 

2008年2月5日火曜日

れきみん情報です。

 このサイトをご覧の皆様。会員の皆様。こんにちわ。
 毎度おなじみの三旧研ブログ管理人です。
 さてさて,先日の中国新聞をご覧いただきましたでしょうか?
 当研究会代表の三枝健二氏が登場しました。ナイフ形石器のスポット展紹介の記事で,デカデカと写真が掲載されていますよ。
 
 「ナイフ形で知る後期石器時代」『中国新聞』2008年2月4日

 昨年秋の特別企画展からさらに掘り下げたナイフ形石器の世界。どうぞ皆様,ぜひ歴民へお越しください。

 ところで,管理人情報。
 先日,宮崎県都城市と鹿児島県方面に遊びに行ってまいりました。旧石器を見る時間は残念ながらなかったのですが,鹿児島県国分市の上野原縄文の森に行ったりしてきました。
 鹿児島県に来たのは,初めてだったのですが,九州山地の起伏の激しさ,霧島岳の迫力に圧倒されましたよ。鹿児島の縄文文化も不思議。方形のプランなのにそれを覆う上屋は円形の竪穴住居だったり,縄文時代なのに壺形の土器が存在したり・・・
 一泊二日の強行軍でしたが,それなりに楽しむことができました。最後には,なんと桜島の噴火のおまけつきで。

 

2008年1月21日月曜日

歴風トークと三旧研新年会

 皆さん,こんにちわ。
 今週の三次は,年末年始に続き,雪化粧となっております。実は,広報担当の私,先週風邪を引いてしまいました。このブログをご覧の皆様も,風邪やインフルエンザにはご注意ください。

 さて,遅ればせながら今日は,活動報告をさせていただきます。
去る1月13日,広島県立歴史民俗資料館にて開催された歴風トーク『ナイフ形石器の機能-考古学の方法を考える-』に参加してまいりました。
 今回の講師は,庄原市教育委員会の稲村秀介氏。県北における旧石器研究者のお一人です。
 後期旧石器時代を代表する定形石器「ナイフ形石器」について,石を割って得られる「剥片」の鋭さや尖がっているということに着目し
,従来言われているような定義のナイフ形石器だけではなく,ナイフ以外の用途もありえるのではないだろうかとの提示をされました
 会場には,県内外の石器研究者や岩石学の先生も来られていて,当研究会の三枝氏や丸川氏もこれに加わり,稲村氏の提示に対し,議論が白熱する場面も!?ありました。
 また,当日は中国新聞の取材もあったようで,翌日記事になっていました。 


 ちなみに歴風トーク終了後,その夜は,三次市内某所の居酒屋にて,講師の慰労会と三旧研の新年会を兼ねた宴会が催されました。写真は,そのときの様子です。

 研究者と呼ばれている人のみならず,様々な分野の人が集まったこの研究会ですので,色々な話題がのぼり,非常に盛り上がりました。

 私は,たまたま考古学に関する仕事に携わっていますが,考古学以外の視点や,意見など吸収できるのは,私にとって有意義であると同時に非常に刺激的です。ちなみに,その晩はビールを飲みすぎてしまい,翌日,私の頭も刺激的でした・・・イテテテ。
 ざっくばらんに語り合えるのが三次旧石器文化研究会の良いところだなと再認識したところです。
 
 なお,この際,この会の趣旨にご賛同いただいた稲村秀介氏が入会されました。この場にてあわせて報告させていただきます。新たなメンバーも加わり,今後の会の展開がますます楽しみです。
 

 

2008年1月4日金曜日

講座・研究会情報。

 広島県立歴史民俗資料館にて開催される歴風トークのお知らせです。

 
平成19年度 第2回 歴風トーク
 『ナイフ形石器の機能-考古学の方法を考える-

 (以下、展示チラシより)
 後期旧石器時代を代表する定形石器「ナイフ形石器」は,石を割って得られる「剥片」の鋭い縁辺を巧みに用いた刃物です。
 石器をよく観察すると,当時の人々の知恵や伝統の奥深さを見出すことができます。
 当時,狩人たちが極限まで鋭さを追求した,珠玉の道具の解釈に迫ります。


日時
:平成20年1月13日(日) 午後2時~4時

講師:
庄原市教育委員会 主任主事 稲村秀介氏

会場
:広島県立歴史民俗資料館 研修室

定員
:高校生以上 20名

申込方法
:当日受付

参加費
:無料

問合せ先
:広島県立歴史民俗資料館 学芸課
〒729-6216 三次市小田幸町122 ℡0824-66-2881

三旧研会員の皆さん、奮ってご参加くださいね。


展示会情報

三次旧石器文化研究会より、新年初の展示会情報をお届けします。

今回お伝えする展示会情報はこちら↓↓↓

広島県立歴史民俗資料館(広島県立みよし風土記の丘内)
平成19年度スポット展『ナイフ形石器の

(以下、チラシより転載)
 ナイフ形石器は日本列島の後期旧石器時代を代表する石器で、この変化を目安に時代が区分されています。
 このスポット展では、三次盆地をはじめとした県内出土のナイフ形石器をもとに変遷を辿り、国内最古旧と考えられる下本谷遺跡を位置づけるとともに、石器としての機能なども紹介します。


日時:平成20年1月18日(金)~3月30日(日)

会場:広島県立歴史民俗資料館 常設展示室

主な展示資料
:下本谷遺跡,宮風呂遺跡,松ヶ迫A 地点遺跡,酒屋高塚古墳,塩野裏遺跡,徳市遺跡,大原2号遺跡,冠遺跡群,樽床遺跡群,苅屋形遺跡B地点などから出土したナイフ形石器類など20数点。

展示解説会:1月20日,2月3・17日,3月2日(日)

入館料:常設展の料金でご覧いただけます。

問合せ先:広島県立歴史民俗資料館 学芸課
〒729-6216 三次市小田幸町122 ℡0824-66-2881

2008年1月1日火曜日

スクープ! ビッグニュースですっ!!!

 三次旧石器文化研究会のホームページをご覧の皆様、また、研究会会員の皆様方、新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、このホームページをはじめ、三次旧石器文化研究会の活動に対しまして、ご理解とご協力をいただきまことにありがとうございました。
 さて、元旦早々ですが、先日大晦日に予告しましたように、本日はビッグニュースを皆様にお伝えいたします。
 
 ジャジャジャ~ン! 
 昨年開催された広島県立歴史民俗資料館(広島県立みよし風土記の丘内)での特別企画展『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』の記念講演会でご講演いただきました國學院大學栃木短期大学の戸田正勝先生が、三次旧石器文化研究会の活動に賛同いただき、このたび当会に入会されました。

 会員一同、大変驚いておりますとともに、先生の加入を心より喜んでおります。

 これまで当研究会では、発足以来、地元を中心とした地道な活動を行ってまいりました。
 これに加え、今回の戸田先生の入会によって、さらに全国規模の研究視点が加わることとなりました。これは、会員として大変喜ばしい限りです。
 戸田先生をお迎えしての当研究会の活動にもどうぞご期待ください。

2007年11月19日月曜日

広島県立歴史民俗資料館『最古の狩人を求めて』展が終了しました!!

 先月10月より開催されてきた広島県立歴史民俗資料館の特別企画展『最古の狩人を求めて―中国山地と三次の旧石器文化―』展が、11月18日(日)をもって終了しました。

 当研究会では、我々研究会にて発行した『下本谷遺跡の基礎的研究』の成果を中心とした展示会ということで、このブログを中心に同展示会を応援してまいりました。

 思えば、今年は三次旧石器文化研究会が発足し、『下本谷遺跡の基礎的研究』が発行され、この旧石器特別展が行われるというように、非常に密度の濃い状況になっています。

 そんな中、私も足しげく見学に伺いました。

 一方、三次市民の入館者が少ないとのお話を聞き、正直残念に思いました。当地域の誇る歴史文化の拠点施設をもっと活用すべきだと感じました。しかし、そんな中期間終了に近づくにつれ、地域の方々もお越しになっていただいたようです。

 また、ナウマンゾウや石器に純粋に感動し、考古学者を夢見たかも!?の多くの子どもたちには、歴史を知ることの面白さや大切さを学んでいって欲しいなと感じました。

 ということで、もうこれで、鈴木遺跡の石器たちには会えないのですね...
竹佐仲原遺跡の石器たちにも...岩宿遺跡の石器にも...そして、ナウマンゾウにも...

 「え~ん!え~ん!悲しいです~(T_T)/」

 しかし、泣いてばかりもいいられない。そう、我々は、またここ三次をフィールドとして地道な活動に戻っていこうと思います。
 
 特別企画展も終了し、県北も本格的に寒くなってまいりました。これまで、広島県立歴史民俗資料館特別企画展の情報を中心に頻繁に更新してまいりました当ブログですが、これからしばらく冬眠に入りたいと思います。

 更新頻度はグッと減るかもしれませんが、旧石器関係の情報提供や当研究会の活動があったときにはそのことも取りあげようと考えておりますので、これまでどおり当ブログをご愛顧くださいね。

 三次旧石器文化研究会 会員一同より

2007年11月10日土曜日

戸田正勝先生in広島県立歴史民俗資料館

 『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』展 開催中の県立歴史民俗資料館では、今日11月10日(土)午後より、文化財講座「日本旧石器文化研究の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」が、多くの聴衆が参集される中、開催されました。
 今回、この講座の講師としてお越しになられたのは、國學院大學栃木短期大學 学芸員兼任講師 の戸田正勝先生でした。

 右上の写真は、ご講演前に撮影した戸田先生と当三次旧石器文化研究会員との写真です。

 ご講演では、岩宿遺跡発見以来の謎、後期旧石器時代初頭と位置づけられる遺跡において、ナイフ形石器と磨製石斧がともに発見されるという事に関する論争を紹介。
 
 そして、そのような出土傾向と同様の様相をもつ鈴木遺跡の特徴について、スライドと図面を交えお話いただきました。
 
 次にいよいよ、下本谷遺跡と鈴木遺跡(Ⅹb層)との比較。
 それによると、石器出土状況について、環状ブロックのような出土傾向に共通点がある。と指摘がありました。
 また、Ⅹb層出土石器との比較については、鈴木遺跡(Ⅹb層)出土の石器に比し、下本谷遺跡の石器には大形品が目立つ。としながらも、それは時期的な差異ではなく、観察の結果、各々の石器の作り方やかたちには、共通点があることをお話になられました。
 
 講演の最後には、最古の狩人たちの渡来ルートを検証されました。下本谷遺跡や鈴木遺跡は、オーストラリアやニューギニアといった南方からやってきた石器文化が「黒潮の道」を経て、やってきた可能性について、ダイナミックなお話をされました。

 東京の遺跡と広島の山奥の遺跡にどんな共通点があるのだろう?と思っていましたが、その共通点の多さ、特徴の類似に驚きました。
 また、講演の最後に話されたことを聞き、下本谷遺跡の石器は、日本列島のみならず、世界的規模で考える必要があるんだということにまたまた驚きました。下本谷遺跡が如何に貴重な遺跡であるのかを改めて思い知らされた。そんな講演会でした。
 
 このような貴重な石器類を一同に展示してある『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』展もいよいよ11月18日(日)までとなりました。
 日本を代表する研究者たちも関心をおく、全国最古級の旧石器遺跡である下本谷遺跡をはじめ、史跡岩宿遺跡の石器類、南関東の代表的な遺跡であり、日本最古級の鈴木遺跡などなど。これを逃すといつ見れるか分かりませんよ。
 どうぞ、この機会にぜひ三次の広島県立歴史民俗資料館に行ってみてくださいね。
 

2007年11月6日火曜日

戸田正勝氏講演会のお知らせ

 広島県立歴史民俗資料館(みよし風土記の丘)にて、開催中の特別企画展『最古の狩人を求めて―中国山地と三次の旧石器文化―』も開催期間が残り少なくなってまいりました。
まだ起こしになっておられない方、この機会を逃すと後悔するかも?!
 さて、今回の情報は、
広島県立歴史民俗資料館にて、今週土曜日に開催される文化財講座のお知らせです。

■文化財講座第6回

 平成19年11月10日(土)開催
 「日本旧石器文化の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」
 講師:國學院大學栃木短期大学(栃木県) 学芸員 戸田正勝さん  
 ●広島県立歴史民俗資料館案内チラシより
  日本列島の旧石器時代研究は、火山灰の研究が盛んな関東地方で最も進んでいます。この講演会では、南関東の中心的な遺跡である鈴木遺跡の調査と報告を担当 し、関東地域の旧石器文化の成立を研究されておられる戸田先生に、日本の旧石器研究の現状と課題をご講演いただきます。
 また関東地域の際古希の石器群と比べると、下本谷遺跡の石器がどのような文化に属するのか、などについてもお話いただきます。
 三次と広島県の歴史の始まりについてのお話がうかがえますので、皆さんぜひご参加ください。


なお、上記講演に関しての会場・参加費等の詳細は下記をご参照ください。

 開催時間:午後2時~4時
 会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
 申込方法:当日受付
 参加費:
200円(資料代)
 
 ※お問合せは広島県立歴史民俗資料館にお願いします。
  〒729-6216 広島県三次市小田幸町122
  ℡0824-66-2881

2007年11月4日日曜日

ナウマンゾウも駅伝に参加?!

 今日の三次地方は、とっても気持ちのよい秋晴れでしたねぇ。いやはや、洗濯日和でした。  
 本日、三次市内では、高校駅伝の大会が行われ
ましたね。どこが勝ったのでしょうか? よく知らないんですが...。


 さて、そんな、白熱する駅伝大会の前に、みよし風土記の丘では、ナウマンゾウが歩くとの情報がありました。
 昨日、このブログでもご案内したところですが、私、ほんとにナウマンゾウが歩くのかどうか?疑問に思いまして、、、取材がてら、みよし風土記の丘を訪れてみました。”つどいの家”脇のモミジがすっかりいい色合いになっていました。




 さあ、行ってみると、確かに歩いていましたよ。
 子どもたちの手によって、ナウマンゾウの足跡が描かれていたのです。
 写真にあるように、ダンボールをくりぬいた枠をナウマンゾウの足跡と見立てて、チョークで描いていました。




 会場となったのは、風土記の丘の駐車場から階段を登りきった所から、歴史民俗資料館の入り口までの約60m(くらいでしょうか)。その道を足跡が埋め尽くし、資料館に入っていくという設定のようでした。きちんとナウマンゾウの歩幅も計算し、再現してありましたよ。
 

 

 訪れてみての感想ですが、微笑ましかったのは、子どもと大人が入り混じり、生き生きしながら足跡を描いている様子でした。くわえて、子どもの発想って面白いなぁって思いました。
 自分の足跡を書く子が現れて、次々と他のみんなも書き始めました。最初は、みんな飽きてきちゃったのかなぁって軽く思ってたんですが、実は、これが、すでに書きあがっていたナウマンゾウの足跡とのいい比較になっているんです。
 かつ、遠めに眺めると中々アートな感じになっていて、感動しました。

 ところで最近は、チョークなんかで道路に落書きするなんてことあるんですかねぇ。まっ、落書きすることはいいことではありませんし、助長しようなんて気もありませんが、「アスファルト」という大きく広いキャンバスを手に入れた子どもたちの姿は、とっても生き生きしていたように見えました。

 ここから、未来の考古学者、あるいは画家が誕生するかも!?ですね。

 さて、なんでも、特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」に展示されているナウマンゾウ。きょうは、このまま駅伝に参加したとかしないとか(笑)
 資料館の閉館とともに動き出し、夜な夜な資料館内や風土記の丘の中で遊んでいるとかいないとか?!(笑)
 
 

  

2007年10月28日日曜日

三次市内旧石器探訪会に行ってきました!


 お送りしている画像は、三次市西酒屋町所在 下本谷遺跡の旧石器調査地点のうち、配水地地点での解説風景です。
 探訪会は、みよし風土記の丘友の会の企画として開催されました。
 
 午前中には、県立歴史民俗資料館にて三枝健二氏による「下本谷遺跡について」と題する小講演と特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」展の展示解説が行われ、事前学習を行いました。

 午後に入り、いよいよ現地見学のスタートです!(探訪マップはこちらから)
 まず訪れたのが、三良坂町田利に所在する宮風呂(みやぶろ)遺跡。
 宮風呂遺跡の調査では、下本谷遺跡と同一タイプの流紋岩製ナイフ形石器1点が出土しているとのこと。三枝氏の解説を聞きながら、確かに、その形状や調整が似ているなと感じました。特別企画展にも展示されていますのでご覧になってみてください。

 次に訪れたのは、現在発掘調査中の四拾貫町所在の和知白鳥遺跡です。
 当日は、現地説明会の日でもあり、200名近くの参加者でにぎわっていました。
 
 三次で旧石器の発掘調査を見るのが初めてだった私は、興奮!
 同行してくださったバス会社の運転手さんはそんな私たちを見て、暖かく微笑んでおられました。(きっと、不思議な集団に見えたでしょうねぇ。 ^_^;)
 
 発掘調査を担当する財団法人広島県教育事業団 埋蔵文化財調査室の山田繁樹 調査研究員による説明の後、三枝氏の解説がありました。
 
 最後にメインの下本谷遺跡に行き、配水地地点および最奥部であり丘陵頂部にあたる旧石器出土地点を見学しました。30年位前に全国にその遺跡の名をとどろかせる様な発掘調査が行われた現地に立ち、皆さん充実した学習となったようです。
 
 ちなみに今回、参加者の皆さん方にどちらから来られましたか?と何人かの方にお聞きしたところ、三次市内はもちろん、東広島市や廿日市市など県内の各地域からもご参加されたようです。
 これは、一三次市民としてもうれしいことでした。
 また、当研究会の会員諸氏もほぼ全員参加され、親睦を深めることができました。

 実は私、会員でありながら「旧石器」というと三次ではなかなか馴染みが薄いしなぁ・・・と少々敬遠していた時もあったのですが、熱のこもった解説、その記憶冷めぬまま訪れる現地。という流れによって、当時の人々の動きを髣髴(ほうふつ)とさせるような、そんなダイナミックさが肌に染み入るような気がしました。
 このような、形式の学習会・探訪会といった企画を今後も期待したいな。と感じました。また、僕らでもこんな企画ができたら楽しいなと一寸思いました。 

県立歴史民俗資料館・「旧石器展」を見て

 今日は、広島県立歴史民俗資料館(みよし風土記の丘)にて開催されている「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」展について、当研究会会員が寄せてくれた感想を掲載します。


 ナウマンゾウを目当てに訪れた子供たちが、古い昔の道具として石器を見つめる。


 「お母さん、こんなんを使っとたん?」とそっと尋ねている。

 剥離面とも型式とも無縁に、素直な真剣な眼差しに感動すら覚える。

 いつかこの展示がどんなに凄いものだったか、と理解してくれるだろうか。

 これは今、旧石器を研究するあなた方や学ぼうとしている私達に対する質問でもある。

 この展示を中国山地の麓で物珍しい化石と旧石器を並べてあるだけと考えているなら、是非とも足を運んでいただきたい。

 研究者には疑問と意見を、学徒には大き門戸があることを投げ掛けている。

2007年10月18日木曜日

三次市内旧石器時代遺跡探訪会について

 みよし風土記の丘友の会主催で、10月27日(土)に企画されている三次市内旧石器時代遺跡探訪会ですが、先日問い合わせたところ、定員に達したため、募集を締め切ったそうです。
 私も参加申込に間に合いました。ホッとしています。
 当日は、当研究会員も参加しますので、親睦や交流が深められればいいな。と期待しております。

2007年10月8日月曜日

広島県立歴史民俗資料館・特別企画展のお知らせ~その4~

関連行事がおもしろい!
~三次市内旧石器時代遺跡探訪会~

 連日お伝えしている広島県立歴史民俗資料館・特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」情報。
 今回は、
広島県立歴史民俗資料館から飛び出しての探訪会企画についてお伝えします。
 展示担当学芸員によるレクチャー(小講演)に加え、まさにこの時期、市内で
発掘調査を行っている旧石器時代遺跡への見学という生の体験、など大変魅力的な探訪会となるようですよ。
 
 では、詳しいことにつきましては、配布チラシの情報をそのままお伝えすることとします。

 
みよし風土記の丘友の会案内チラシより
 みよし盆地には全国最古級の下本谷遺跡を始め多くの旧石器時代遺跡があり、10月5日から広島県立歴史民俗資料館で旧石器時代の特別企画展が、また同時期に市内の和知白鳥・段遺跡で旧石器時代の調査が行われます。
 この機会を利用し、広島県立歴史民俗資料館の特別企画展と下本谷遺跡や和知白鳥遺跡などの市内の主要な旧石器遺跡を、専門的な解説を交えて見学します。

日時 平成19年10月27日(土)午前10時~午後4時

会場
 広島県立歴史民俗資料館 研修室(午前10時までに集合)

内容
 午前:小講演「下本谷遺跡について」と特別企画展の展示解説
    午後:三次市内旧石器時代遺跡見学(和知白鳥遺跡【発掘調査現地】・下本谷遺跡・宮風呂遺跡などの旧石器時代遺跡で解説を交えて見学)

募集人数
 40名
申込方法 往復はがきに「三次市内旧石器時代遺跡探訪会参加」と明記し、郵便番号・住所・名前・年齢・電話番号を記入のうえ10月10日(水)までに、みよし風土記の丘友の会探訪会係まで送付してください。当日消印有効ですが、定員になり次第締め切りますので、あらかじめ電話で募集状況を確認してください。締め切り後1週間ほどで実施のご案内をします。

参加費
 1,900円(友の会会員)
       ※友の会会員以外の方は特別企画展の入館料が別途必要です。

その他
 昼食は各自でご用意ください。

送付・問合せ先

  〒729-6216 三次市小田幸町122  ℡0824-66-2881
  広島県立歴史民俗資料館内 みよし風土記の丘友の会 探訪会係



 以上が、みよし風土記の丘友の会からの案内内容でした。
 全国最古級の石器の可能性を持つ三次市西酒屋町・下本谷遺跡、同様の時期に位置づけられる三次市三良坂町・宮風呂遺跡の現地見学。そしてまさに現在、発掘調査が繰り広げられている和知白鳥遺跡の現地見学ができる。
 これだけの充実した見学内容に加え、展示担当者であり、当研究会代表の三枝健二による小講演や展示解説も行われるという充実ぶり!
 申込締切日が迫っておりますが、当研究会発行の『下本谷遺跡の基礎的研究』を執筆・編集した三枝が、探訪会全体に随行するとのことですから、これはもう、問合せだけでもしてみる価値はあるのではないでしょうか?
 なお、この探訪会は、みよし風土記の丘友の会の会員の方が優先的に参加できるようですよ。もし、入会されていない方で参加希望の方は、これを機に、みよし風土記の丘友の会へ入会されてはいかがでしょうか。個人会員の場合、たしか年会費1,500円ですから格安です!!それでいて、情報提供の頻度も多く、会報の発行も行われていますよ。(ただし、詳しくは友の会にお聞きくださいね・・・)
 
 この探訪会、かなり興味深く、おもしろい話が聞けると思いますよ。

 あー!! しまった!!! 私、申し込むのを忘れていました!!!! 
 急いで申し込まなきゃ・・・

広島県立歴史民俗資料館・特別企画展のお知らせ~その3~

関連行事がおもしろい!~文化財講座~

 先週金曜日開幕した広島県立歴史民俗資料館・特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」の情報を連日お届けしておりますが、今回からは、展示会の関連行事等について連載してまいりたいと思います。
 文化の秋、歴史の秋、行楽の秋・・・みなさまには、それぞれのスタイルの秋があると思いますが、この秋の予定に、これから連載する関連行事を加えてみてはいかがでしょうか?

 今回特集するのは、文化財講座です。
 文化財講座は、広島県立歴史民俗資料館にて、毎年考古学や民俗学、歴史学において、その道のエキスパートである講師をお招きし、講演していただくという企画で30年近く続く歴史ある講座のようです。
 その講座が、
「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」展にあわせて、なんと2回行われます。

 では、その2つの講演についてご紹介しましょう。

■文化財講座第5回
 平成19年10月13日(土)開催
 「人類の起源と日本人のルーツ」
 講師:土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県下関市豊北町) 館長 松下孝幸さん  
 ●
広島県立歴史民俗資料館案内チラシより
 人類は、今から数百万年前にアフリカ大陸で類人猿の仲間から分かれ、原人・旧人・新人へと進化しました。
 この講演会では、それらの人類の進化の歩みを紹介します。また、北京原人などに代表されるアジアの原人から、後期旧石器時代の港川人や、弥生時代の日本列島への人の移動などを通して、日本人のルーツに迫ります。
 全国的にも最古級の三次市下本谷遺跡のある広島県に、いつごろどんな人がやって来たのか興味は尽くせません。皆さんぜひご参加ください。


■文化財講座第6回
 平成19年11月10日(土)開催
 「日本旧石器文化の現状と課題-鈴木遺跡と下本谷遺跡から-」
 講師:國學院大學栃木短期大学(栃木県) 学芸員 戸田正勝さん  
 ●広島県立歴史民俗資料館案内チラシより
 日本列島の旧石器時代研究は、火山灰の研究が盛んな関東地方で最も進んでいます。この講演会では、南関東の中心的な遺跡である鈴木遺跡の調査と報告を担当し、関東地域の旧石器文化の成立を研究されておられる戸田先生に、日本の旧石器研究の現状と課題をご講演いただきます。
 また関東地域の際古希の石器群と比べると、下本谷遺跡の石器がどのような文化に属するのか、などについてもお話いただきます。
 三次と広島県の歴史の始まりについてのお話がうかがえますので、皆さんぜひご参加ください。


なお、上記2回の講演に関しての会場・参加費等の詳細は下記をご参照ください。

 開催時間:午後2時~4時
 会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
 申込方法:当日受付
 参加費:
200円(資料代)
 
 ※お問合せは広島県立歴史民俗資料館にお願いします。
  〒729-6216 広島県三次市小田幸町122
  ℡0824-66-2881

 

『下本谷遺跡の基礎的研究』好評発売中!!

 三次旧石器文化研究会よりお知らせいたします。
 当研究会が編集・発行した『下本谷遺跡の基礎的研究』は、好評発売中です。
 広島県立歴史民俗資料館の特別企画展「最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-」にも今回の報告書内でとりあげたナイフ形石器等、日本列島における旧石器時代の歴史を再考させるような資料が掲載されております。
 旧石器時代を研究しておられる研究者の方や、歴史ファン、地元三次・庄原市民のみなさま方などなど・・・。ぜひこの機にご購入していただけましたら幸いです。
 なお、限定部数で印刷しておりますので数には限りがあります。お早目のご購入をあわせてお勧めいたします。
 ちなみにご購入方法の詳細につきましてはこちらをご覧ください。

 →→→『下本谷遺跡の基礎的研究』刊行のご案内(2007年8月13日当研究会ブログ記事より)