2008年11月18日火曜日

「壊されていく遺跡についての感想」(会員投稿)

 今回は、三旧研会員からの投稿をご紹介します。非常に率直な意見だと思います。みなさんも、この文章をお読み頂き、是非埋蔵文化財の保護にまつわる問題について考えてみていただきたいと思います。


 旧石器の好きな皆さん、考古の好きな皆さん、遺跡が次々と壊されていっています。
 我町、三次市・庄原市では、現在、中国横断自動車道尾道・松江線の建設に伴い、遺跡の発掘調査が行なわれています。

 当然ではありますが、調査後はすぐに跡形も無く道路になるわけです。

 私、全くの素人ではありますが古墳などの遺跡はとても大事に思っています。でも今は、次々と消えていっています。とても残念です。

 中でも、宮の本24号墳は、とても見事な美しい円墳でした。
 直径30m、全体の葺石、頂部の埋葬施設、テラスにはぐるりと円筒埴輪列。
 
 復元せずにこんなに生々しい姿を見たのは初めてでした。しかし、こんなに美しく素晴らしい古墳も、壊され、工事は進んでいきます。

 道路は上を通るとか、下を通るとか、横を通るとか、出来ないものなのでしょうか?

 これらの遺跡は、壊してしまったら、再び元には戻らないのです。
 
 どうか残すことも考えてほしいのです。本当は何も触れること無く、そのまま静かに眠っていてもらうのが一番良いのですが・・・・・。

 特に古墳はお墓なのですから。(K)

2008年11月16日日曜日

三枝代表、口和で足踏脱穀機を語る(講演会のお知らせ)

前回は、旧石器時代の講演会についてお知らせいたしました。
続いて、お知らせするのは、三枝代表が展開するもうひとつの研究テーマ「足踏脱穀機(あしぶみだっこくき)」についての講演会情報です。


口和を語る郷土史講座1
『足踏脱穀機の歴史と口和町』
講師:広島県立歴史民俗資料館主任学芸員 三枝健二
日時:平成20年11月29日(土)13時30分~15時
場所:庄原市口和郷土資料館ロビー(地図)

2008年11月15日土曜日

三枝代表、三次盆地の旧石器文化を語る(講演会のお知らせ)

みなさん。こんにちわ。いかがお過ごしでしょうか?
私、管理人における今年の秋は、劇的な生活様式の変化に対応しきれず、少々グロッキーな状況に・・・(笑)。
風邪など引きやすい季節です。みなさまくれぐれもお気をつけください。

さて、今月から来月にかけて当研究会代表の三枝健二氏による講演会が各地で行なわれます。
今回は、その中から、来月12月に開催される歴風トークの情報をお届けいたします。

歴風トークとは、三次市にある広島県立歴史民俗資料館(みよし風土記の丘内)で実施されている学芸員や若手の研究者等による講演会です。しかし、一方的にお話を聞くだけではなく、疑問や意見などを比較的自由に投げかけあうことのできる企画となっています。

三枝代表は、その平成20年度歴風トークの第1回を担当します。
タイトルは、『三次盆地における後期旧石器時代初頭の石器文化について』です。

いったいどのようなお話になるのか。楽しみです。
「特に三次・庄原といった地元の皆さんにお聞きいただきたい。」と三枝代表。

ナウマン象がいた時代、この地域はどのような状況だったのでしょうか?
きっと、さまざまな疑問も浮かぶのではないかと思います。

そんな疑問を是非、参加して三枝さんにぶつけてみましょう(笑)
そしてみんなで旧石器時代の歴史解明にチャレンジしてみましょう。

平成20年度歴風トーク
第1回『三次盆地における後期旧石器時代初頭の石器文化について』
講師:三枝健二(広島県立歴史民俗資料館主任学芸員)
開催日時:平成20年12月14日(日)午後2時から4時
会場:広島県立歴史民俗資料館 研修室
対象:高校生以上(定員20名)
受講料:無料
問合せ:広島県立歴史民俗資料館(℡0824-66-2881)



2008年10月21日火曜日

三旧研の講演会情報です。

お久しぶりです。
ばたばたとした日々、なかなか落ち着かない日々の続く管理人です。
さて、秋本番ですねぇ。行楽・芸術・食欲・・・などいろいろな秋ですが、学問の秋でもありますよね。

今回は、そんなことにちなみ、当研究会代表・三枝健二氏の講演会と学会発表の情報をお届けいたします。

【講演会】
①久井町郷土文化愛好会20周年記念事業講演会
 「莇原垣内遺跡と広島の旧石器文化」
 日時 平成20年10月23日(木)午後1時30分から
 場所 広島県三原市久井町和草 久井保健福祉センター研修室(くい文化センター北側)

【学会発表】
②広島史学研究会2008年度大会考古学部会
 「三次盆地の旧石器文化-再報告資料の検討から-」
 日時 平成20年10月26日(日)午前10時10分から10時35分ころまで
 場所 広島大学文学研究科棟(広島県東広島市西条町鏡山)1階 B104教室

2008年9月29日月曜日

下本谷遺跡世界遺産登録について!?(その3)

笑ってください、とばかり言えないことが続発する世の中です。

今回の下本谷遺跡世界遺産登録シリーズは、少し方向がズレて、賞味期限についてのぼやきから・・・。

近頃想像するんです。いつか保健所が我が家の冷蔵庫をチェックし、賞味期限切れ食品所持で指導を受けるのではないかと(笑)。
偽装や疑惑が食品に付けられる言葉になるなんて・・・。しかし、この言葉。歴史についてはずいぶん前から登場していました。何せクイズで「捏造」という言葉が旧石器のヒントになるくらいですからねぇ。

さて、本題に入りましょう。「賞味期限」について。ただし、遺物や遺跡そのものではありません。ここでいう「賞味」とは、主として発掘調査を指します。私はそれに期限を用いることが必要なのではないかと感じているのです。例えば『試掘』に関しては“あり”ではないでしょうか。

試掘調査とは、遺跡の有無を確認するための調査手段のひとつです。そもそも、わが国における発掘調査の大半の原因は、開発に伴う緊急調査なんですが、調査を行なうのかどうかは、(緊急調査の場合は)開発予定地に遺跡が有るか無いか。ということが基準になります。試掘調査は主として該当する遺跡の所在する自治体の教育委員会等が実施することが多いです。

しかし、私は思うんです。この試掘調査結果が、調査事例の増加や研究の進歩に必ずしも反映されず、対応し切れていないのではないか?と。
ゆえに、「この付近の遺跡の有無は10年前に確認した(らしい)」とか「“何も無かった”と記録されている(らしい)」という理由で進められている。という現状もあります。

このような現状に対して、ぜひ試掘調査結果の『賞味期限』導入をしたいと思いませんか?その記録の提示は勿論のこと(らしいだけで記録を見た人はいないとか)、調査の精度や意識にも疑問を感じています。

『賞味』される以前に『廃棄』されてしまっていることへの怒りを込めて、3年を超える試掘結果は期限切れとすべし!如何ですか?世界遺産前文の『顕著な普遍的価値』を自分の気になる遺跡に当てて、ブランド化しようとしていると苦笑された皆さん!周知の遺跡に対する保護行政が行政内部すら周知化されていないのではないかと不安になる現状に対し、研究と学習、楽しい活動をしたいと願っています。世界遺産と聞いたら下本谷遺跡を思い出してニヤリしていただければ幸いです。 つづく ○

2008年9月17日水曜日

下本谷遺跡世界遺産登録について!?(その2)

↑↑↑まったく何を考えているのだろう、と呆れた皆さまにご報告です。

この時期三旧研の代表が遠方へ出掛けると台風が来ます。
まぁこれも私が勝手にジンクス化して笑っているのですが、ゆっくり西日本に向かっているそうなのでご注意ください。

さて、前回の続き・・・。世界遺産についてです。
 
世界遺産にしたい!とは言っても、別に下本谷遺跡の旧石器に「最古」と付けようなどとは考えてはいません。
また、“古いからすごい…”なんて主張をしたいがために世界遺産を持ち出した訳ではないことをご理解ください。

というより、まずは『どうなんだ?』とより多くの研究者の方々に問いかけたいんです。

私は、認識の無いまま日々文化財が壊され続けている絶望感を、少しでも前向きにしていくために下本谷を砦に「戦う」のではなく(笑)、勉強したいと考えているんです。
ただし、下本谷の旧石器は本当にかなり古そうだと思いますので、今後、当三旧研で下本谷や備北地域の旧石器をどう捉えていくのか、会員ながら期待しています。

世界遺産暫定リストは、推薦された遺跡の価値を幅広く比較研究するために用いられているそうです。
地元の方々は勿論、皆さんの心のリストに登録していただけたら嬉しいです。
つづく ○

2008年9月12日金曜日

下本谷遺跡世界遺産登録について!?

みなさま、いつも当ブログをご愛読頂き有難うございます。
本日は、当研究会会員からいただいた下本谷遺跡に関する投稿をご覧ください。
なんと!壮大な計画のようですよ!!


 笑わないでください。我が三旧研において・・・いや私が勝手に言い出しているだけなのですが、実は下本谷遺跡の世界遺産化を狙っています!

 下本谷遺跡とは、何度とこのブログでも名前が登場しますし、三次旧石器文化研究会発足の契機ともなった遺跡です。この下本谷遺跡の範囲のうち、発掘調査によって明らかとなった三次郡衙跡(推定)については、広島県史跡に指定されています。

 現在、そこには、畑が広がり、民家があり、寺院があります。そしてそこには、私の知人が眠る墓所があります。このように、下本谷遺跡は今も人々の生活が息づく一方、過去の道路開発等によって分断された状態で保存されている遺跡です。
 しかし、下本谷遺跡が旧石器時代の遺跡であるということについては、まだまだ周知不足というか、"おもしろいぞう"と叫んでも捏造事件の後遺症か旧石器の分かりにくさ故なのか、肝心の三次市で盛り上がりません。

 もちろん、遺跡は現在の生活の場である訳で、その「盛り上がり」によって悪い影響を受けるのでは、住民の方々にとって、決して快いものではないでしょう。

 いったい、"暮らし"と"遺跡保護"は「歴史」というステージでどう融合していけるのだろうか。また、その遺跡の価値や保護の意義が「歴史」に消滅しないためにはどうすればよいのだろう・・・。

 そんなことを考えながら、そこに住む人々が楽しく誇らしく生活する場所であることを第一に、遺跡を守りたい、知りたいという気持ちをこめて、下本谷遺跡を世界遺産にしようとつぶやいているんです。
 
 《人類の創造的才能を現す傑作であること》から始まる世界遺産の登録基準を読んでみました。
 旧石器時代における下本谷遺跡は、この《すでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特のあるいは稀な証拠を示している》と思うのですが・・・。

 今、日本で唯一歓迎される文化財保護は世界遺産なのではないかという浅はかな下心が見えた方は、どうぞ笑ってください。      つづく ○

2008年9月4日木曜日

いったい?

記念すべきアクセス2222は、一体どなただったのでしょう?
ご連絡するすべも無く・・・とにかくおめでとうございます。
やはり、同じ数字が並ぶというのは気持ちよい!
ただそれだけのことなんですが・・・

2008年8月25日月曜日

戸田正勝先生来広!三旧研~夏の勉強会~開催③

 こなさん、みんばんわ。あれ?間違えましたね。
 当ブログをごらんのみなさん、こんばんわ。
 三次は、朝晩は薄着では寒いくらいの時が訪れております。なんでも、市内三良坂町の灰塚ダムの貯水率がこの雨不足により僅少となっているとの情報を先般の報道で知りました。農業用水に関しては調整がなされるとのこと。

 私、ブログ管理人にとりまして、これほどの水不足を経験した記憶はなく、驚きと戸惑いを感じています。幸い、生活用水は制限無いようですが、これから先のことを考えますと、やはり、ひとりひとり、節水に心がけることが大事であると感じました。とりあえず、家の水道メーターについている水栓を絞りました。節約にもつながれば・・・。とひそかな期待です。

 さあ、前置きのつまんないのがいつも長いので申し訳ありませんが、今回も当研究会会員で栃木県・國學院大學栃木短期大學の戸田正勝先生をお招きし、勉強会を実施した話題をお届けいたします。今回は、7月21日に実施した三次市内旧石器時代遺跡見学の模様についてお伝えいたします。









右写真①】
市内某所。このような露出した部分の地層などに注意し、見学しました。


市内のビジネスホテル前に集合し、出発し、まずは下本谷遺跡へ。配水地地点や最高所地点を見学しました。その後、矢谷墳丘墓へ。



右写真②】
矢谷墳丘墓での一行。奥に見える山並みは、三次盆地の北際を成す部分であり、天然記念物となっている船佐山内逆断層帯の走る部分でもある。
三次盆地はこれらの土地が隆起した後、無数の河川により侵食が進んだ結果、現在のような地形が形成されている。



矢谷墳丘墓に立ち寄ったのは、市内の展望がよく、地形が理解しやすいからであるが、この場所は、下本谷遺跡と同一標高にあり、しかも比較的近接していることから、下本谷遺跡と同時期の旧石器の出土も想定できる。いうこともあった。
 右下の写真【右写真③】は、矢谷墳丘墓上から東側を撮影したものであるが、写真奥に見えるのは、三次工業団地の第Ⅲ期工事現場である。
この丘陵は、下本谷遺跡を含め東に向け一連のものであり、同一標高であるこの丘陵は、馬洗川をはさみ、四拾貫町の陣山遺跡や向江田町の上山手廃寺などがある丘陵とも対応するものと考えられる。
つまり、下本谷遺跡と同時期の旧石器が存在しても不思議ではない。ということであるし、もちろん他時代の遺跡の存在も想定される。
 






右写真③】
矢谷墳丘墓から東側の丘陵を望む。



その後、一行は、中国横断自動車道尾道松江線建設工事にかかる発掘調査で調査が実施された和知白鳥遺跡や段遺跡界隈をぶらりと見学しました。
発掘調査はすでに終了しており、現地の状態は確認できないが、付近は中国自動車道とのジャンクション(三次JCT)であるため、工事が着々と進められていました。
そこで、我々は、橋脚建設工事の様子を見学するとともに、工事のため掘り込んだ穴から眺めることのできる地層などを確認しました。しかし、この日は暑かった!















【写真④(上)・⑤(下)】段遺跡周辺から橋脚工事現場を望む。


さて、コンビニエンスストアで給水と体の冷却をした後、一行は三良坂町へ。場所は、田利の宮風呂遺跡です。

 




【右写真⑥】田利から皆瀬にかけて上下川によって形成された円弧状の地形と旧石器の存在について説明する三枝代表(右)


「あついあつい」この日は、とにかくそんな日でした。そんな時は給水が一番。体を冷やしたりして熱中症対策でした。











【右写真⑦】宮風呂遺跡のある公園で休憩する三旧研一行



約半日をかけて実施した、三次市内の主だった旧石器時代遺跡見学も宮風呂遺跡を持って無事終了しました。
この後、三次市の中心部に戻り、いよいよ栃木へお帰りになる時間となった戸田先生と一行で国道54号線を南下。ナウマン象が通ったであろう地形をたどりつつ、一路広島駅へと向かいました。











【右写真⑧】広島駅にて。戸田先生との名残を惜しみ、近いうちの再会を約束しての記念撮影。



というわけで、戸田先生をお迎えしての研究会は無事終了しました。戸田先生におかれましては、暑いさなか、三次にお越し頂きありがとうございました。われわれ会員にとりまして、この2日間は、非常に濃密な時間となりました。会員一同代表しましてお礼申しあげます。
「今度は、栃木に行こう!」という声も上がっていましたね!(^^)!そうなればいいなぁ。と今から期待しております。

これで、3回にわたりお届けしてまいりました。三旧研~夏の勉強会の報告を終わります。
最後になりましたが、今回の勉強会開催にあたり尽力いただきました。戸田先生に重ねて御礼申しあげますとともに、三枝代表をはじめ多くの方に協力いただきました。文末ですが謝意を表します。

2008年8月19日火曜日

戸田正勝先生来広!三旧研~夏の勉強会~開催②

お久しぶりです。こんにちわ。三旧研のブログ管理人、久しぶり登場です。 さて、私事ですが、今月転職し、非常に慌しく日々を過ごしております。但し、日々の生活に若干余裕が出てきたというメリットもありますね。 毎日、夕食の一品を手伝うという余裕。う~む、美味です。今夜は鳥のから揚げやら野菜をたっぷし入れたサラダをこしらえまして、らっきょう酢で味付けいたしました。 おかげさまで、シュワシュワと泡を立てるビールが進んでしまいました。 えっ、いや・・・こんなことばかりしてて、ブログを横着してた訳ではないんですよ。 いろいろと・・・いろいろと~・・・。どうも、申し訳ありませんでしたm(__)m

さあ、本題に入りましょう(~_~;) 先月、この話題でお伝えしましたとおり、三次旧石器文化研究会では7月20日・21日の2日間にわたり,当研究会会員で栃木県・國學院大學栃木短期大學の戸田正勝先生をお招きし、勉強会を実施しました。
今回は、前回の続き、7月20日晩の懇親会の模様についてお伝えいたします。
市内某所の居酒屋を会場とし、会員が参加した懇親会は、遠路はるばるお越しいただいた戸田先生を歓迎する会となりました。











【右写真①】 戸田先生を囲み話題に花が咲く懇親会の様子


懇親会では、会員諸氏の近況や、近隣の発掘調査などの情報を交換したり、戸田先生を質問攻めにしたり、と、非常に盛り上がりました。
盛り上がったといえば、実は、戸田先生をお迎えするにあたり、特製のTシャツを作成したことは前回の話題でお伝えしたところです。











【右写真②】Tシャツを披露する会員三人です。



が、しかし、このTシャツには、なんと!まだ“驚き!!”の仕掛けがあったのです!!!

それがこれですっ!!!!











【右写真③】三人後を向いた様子。左から「三」「旧」「研」。

戸田先生や三枝代表をはじめ、他の会員は、Tシャツを作ったってだけで、驚きと関心を寄せてくださっていたのですが、この「三」「旧」「研」には、皆さんさらにびっくりしていました。(というより、唖然としていた。といったほうがよいのかも・・・)

まあ、そのようなわけで、なんだかんだで懇親会は、店の閉店時間まで盛り上がりまして、まだまだ話したい!といった中、終了しました。戸田先生を交え、新たなことを学び、非常に充実した一日でした。












【右写真④】懇親会最後に記念撮影


では、次回は、7月21日の活動について報告したいと思います。
なるべく、近々に。ですね。

2008年7月26日土曜日

戸田正勝先生来広!三旧研~夏の勉強会~開催①

 暑中お見舞い申しあげます。世の中では,連日猛暑日が頻発する異常な暑さが続きますが,皆さま如何お過ごしでしょうか?
 
 さて,三次旧石器文化研究会では7月20日・21日の2日間にわたり,勉強会を実施しました。
 タイトルにもありますが,今回の勉強会には,当研究会会員で栃木県・國學院大學栃木短期大學の戸田正勝先生がご参加くださいました。三次へは約9ヶ月ぶりのご訪問となり,会員たちで広島空港へとお迎えにあがりました。
 ご存知の方も多いと思いますが,広島空港というのは緑あふれる山の中に突如として現れる空港であります。そんなロケーションなので,三次からの道中は,ピクニック気分でした。
 空港へ到着された戸田先生を,われわれ会員たちは,特製の旗とTシャツでお出迎えしました。

 三次到着後,初日は広島県立歴史民俗資料館へと向かい,三枝代表や他のメンバーとも合流しました。先生と会員との再会を果たした後,みんなで下本谷遺跡や岡竹遺跡,宮風呂遺跡,宗祐池遺跡などの石器を見学しました。鑑賞後,戸田先生と会員たちと三次地域の旧石器文化に関しての意見交換。関東との比較に関しても興味深いお話が次から次へと出てきて,その議論は,終息することなく続いていきました。


 そんなこんなで気付けば,夕暮れ。
 その後,場所を市内某所の居酒屋へと変え,戸田先生の歓迎会を行いました。 
 
 久々に再会する会員も居られ,三旧研会員の親睦がより一層深まった,楽しい一日となりました。
 

 次回は,2日目の様子をお送りします。そちらもお楽しみに。

2008年7月14日月曜日

れきみんで芸術を楽しむ~三次・県歴民「広島の工芸展」~

 今日は、広島県立歴史民俗資料館の話題をお届けいたします。
 といっても、考古や歴史の話題ではないですよ!
 
 なんと、れきみんで芸術の展示会が開催されています!!
 しかも、展示を担当しているのは当研究会代表の三枝健二主任学芸員です。

 展示会のタイトルは『広島の工芸』展。広島県内を中心に活躍しておられる現代工芸作家の作品が一同に介しています。陶芸・漆工・人形・七宝など様々なジャンルから構成されている今回の展示会。
 私自身この展示会を見て、卓越した技に感嘆するとともに、そればかりではなく、作家たちの作品にかける一方ならぬ心意気というものを感じ、胸を熱くしました。

 自然豊かなみよし風土記の丘と落ち着いた雰囲気の県立歴史民俗資料館。そんな佇まいの中で、美術館とは一味違う『広島の工芸』展に足を運んでみてはいかがでしょうか?
 

2008年7月1日火曜日

中国横断道関連の遺跡調査報告会開催!だそうです。

  今、広島県北では中国横断自動車道尾道松江線建設に伴う発掘調査が随時、各所で実施され、大きな成果を挙げているようです。

 この発掘調査を手がけているのが、財団法人広島県教育事業団埋蔵文化財調査室です。
 今回は、上記の調査室と庄原市教育委員会の主催で遺跡調査報告会が催されるとの情報を得ましたので、ご紹介します。

 この遺跡調査報告会は、調査室が実施している横断道関連調査のうち、特に庄原市口和町での5遺跡の成果について報告されます。
 今回は、旧石器時代から奈良時代にまでわたる様々な時代の遺跡が調査対象となっています。
 なかでも三旧研としましては、旧石器の散布地であり、黒曜石や水晶の剥片が発見された向泉川平(むこういずみかわひら)1号遺跡の発表が楽しみです。

 では、日時・会場について触れておきます。
 日時は平成20年7月26日(土) 13:30~15:00
 会場は庄原市口和町にある口和文化ホールヒューマンライツ(庄原市口和町向泉) だそうです。  

 なお、詳しくは、財団法人広島県教育事業団埋蔵文化財調査室のホームページをごらんください。
 
 http://www.harc.or.jp/gyouji/index.htm

2008年6月11日水曜日

ものは試しということで。

こんな地図作ってみました。
【三次市内旧石器出土遺跡分布図】

とはいえ、まだまだ作成途中です。会員の皆さまのご意見も伺いとう存じます。
                                     BY  管理人

やっと・・・

 今日(6月11日)中国地方(山口は除く)も梅雨入りしましたね。
 私の勤務する職場近くの公園では、たくさんの菖蒲の花が咲き始めました。
 長雨が続く季節に入り、災害への心配や晴れ間が少なくなることへの不満もありますが、まっ、それは毎年のこと。雨の情緒もゆっくりと楽しみたいな。否、楽しむ時間的余裕を持ちたいな・・・。と一人呟く今日の管理人です。
 

2008年6月4日水曜日

おてんとうさまに聞いてみたい!?

 先日、関東地方まで梅雨に入ったという情報を耳にしました。6月4日現在では、もう古い情報なのでしょうか?
 しかし、不思議なことがあります。中国地方はなぜだかまだ梅雨入りしていないのです。
 天気に関して言えばもうひとつ、私の中で不思議なことがあります。日本における台風接近時期の早まりと、そのルートの東方化です。
 無論、台風は様々な被害をもたらしますので、来ないに越したことはありません。しかし、何か違和感を感じます。と同時に先々の不安がよぎります。「あ~、これもやっぱり温暖化の影響なのかな」と。
 私のような素人でも、環境が大きく変化していることを感じる昨今、ひょっとしてとっても大変な状況になっているのでは?新聞やテレビ等で食糧問題が取りざたされる度、心配になってきます。
 そのうち、台風は来なくなったけど、雨も降らなくなった。夏は毎日40℃超!日照りによる干ばつで作物も水も...なんてことにならなきゃいいけど。と感じる今日この頃の管理人の投稿でした。

2008年6月1日日曜日

三枝氏講演会について(追加情報)

 6月となりました。先日、5月31日(土)広島県立歴史民俗資料館の文化財講座を聴講に行きました。
 講師は数多くの書籍や雑誌、テレビ出演などで知られる静岡大学・小和田哲男教授とのことで、会場となった研修室は超満員!なんと170名を超える大盛況となりました。
 歴史に関心を寄せる人たちってまだまだ沢山いらっしゃるんですね~。このような盛況ぶりを目の当たりにし、思わず目を細めてしまう管理人でした。

 さて、今回は、先日お知らせした三枝健二氏講演会に関する追加情報をお届けいたします。
 なお、先日お伝えしていた演題名に誤りがありましたので併せてお伝えいたします。

 1.講演会名 第18回 時悠館公開講座「ものの考古学-旧石器・縄文時代(2)-」
 2.演   題 『石の道具-石器時代の社会を考える-』
 3.講   師 三枝健二氏(広島県立歴史民俗資料館主任学芸員)
 4.日   時 平成20年6月14日(土)午後2時~午後3時30分
 5.場   所 庄原市帝釈峡博物展示施設 時悠館 研修室(地図)

 さあ明日から新たな週がはじまりますね。しかし休日ってのは全く早く終了してしまいますねぇ。
 今日は休日でしたので、世間では明日からが本格的な衣替えとなりますね。今夜は半そでをアイロン掛けして寝ることにいたします。それでは皆さまおやすみなさい…zzz

2008年5月24日土曜日

三枝健二氏講演会のお知らせです。

 当ブログをご覧の皆さまこんにちわ。最近更新が停滞しており申し訳ない限りの管理人です。
 気がつけば5月ももうおしまいです。梅雨も近づく今日この頃、ゴールデンウィークなんて・・・、ここ2ヶ月間ほど仕事の忙しかった管理人には、ずいぶん昔のことのように感じてしまいます。
 
 今月の思い出といえば、連休に出かけた出雲大社本殿の一般公開でしょう!私は5月3日に出かけたのですが予想していたよりスムーズに見ることができました。確か1時間程度でしたでしょうか。
 
 天井に描かれた八雲之図は、とても鮮やかな色彩を残しておりました。また、直径約1mの心御柱にも感動!この2つが見学できたこと。個人的に大変有意義な参観となりました。

 皆さんはこの1ヶ月間どのようにお過ごしでしたでしょうか?

 さて、今回の話題ですが、旧石器関連講演会のお知らせです。
 
 「石の道具で石器時代の社会を考える」と題し、当研究会代表の三枝健二氏が講演します。
 開催日は6月14日。場所は広島県庄原市東城町の博物展示施設「時悠館」です。
 
 「時悠館」では、現在、『縄文のかたち形』と題した春の企画展が開催されています(6月29日まで開催)。この展示会では、庄原市内や山口県で出土した縄文土器や土器片など約50点を展示し、それぞれの土器の特徴やその変遷を紹介しているそうです。
(参考文献 戸田剛就「縄文土器の変遷たどる」『中国新聞』県北版2008年5月23日記事)
 
 開催時間等について、まだ公開されていないようですので、公開され次第このブログでご案内させていただきます。
 
 以上、次は早めに更新したい・・・?!と誓う管理人でした。

2008年4月27日日曜日

りにゅーあるしてます。

 「え?何が??」ですって???

 そりゃあ、広島県立歴史民俗資料館の常設展示のことですよっ!

 「そうなの?知らなかった。」ですって?

 それなら、このゴールデンウィークに是非お出かけになってみてはいかがでしょうか?

 特に大きく変更しているコーナーをご紹介すると、当研究会に縁の深い下本谷遺跡をはじめとした三次盆地内出土遺物等の旧石器時代コーナーと、弥生時代の塩町式土器コーナーです。この2つのコーナーは、全体の中でも特に見ごたえのあるコーナーになったなあ。って、いう印象を持ちました。

 その他、各時代コーナーのパネルが改められ、文字が読みやすくなっているなど、来館者への配慮が感じられます。

 また現在は、春の特別企画展として『乱世に願う-県北の戦国文化-も開催中です。

 リニューアルした常設展示と春の特別企画展。春の広島県立歴史民俗資料館にも目が離せませんっ!!

 それにしても、このゴールデンウィーク。わたしもリニューアルしたいものだなぁ。

 

2008年4月16日水曜日

三旧研 ある日のある会員

 みなさん、こんにちわ。今日の話題は、タイトルのとおり、三旧研会員からの投稿です。話は先月3月14日にさかのぼります。3月14日といえば何の日でしたっけ?
 管理人の横着にて掲載が遅くなりました。ごめんなさい。「一ヶ月も前の話題を!」と言わずどうぞ最後までお付き合いくださいませ。by 管理人



 会長こと三枝氏からホワイトデイに奥様手作りのお菓子をいただいた。
 それは、下本谷の旧石器が古いのと同じくらい確かな、美味しいお菓子だった。
 冷蔵保管せよとの指示があり、会長に柔順な私はまず、その一つをほお張りながら他の方からいただいたお返しと一緒に冷蔵庫に入れた。
 
 翌日、そのお菓子を持参しようと、私は頂いた袋からかわいいリボンの付いたボックスを出し出勤した。
 
 しかし、この後、衝撃の瞬間が訪れようとは・・・。
 
 仕事がひと段落し、そのお菓子を食べよう!とボックスを開けると・・・・・。開けると・・・・・。
 
 そこにはまぎれも無い石器が・・・。食べられない石器が。。。
 
 後日会長に聞いたところ、それは実測勉強用にと提供していただいた石器だったのだ。
 お菓子とまちがえた私がどれだけ呆然としたかは想像にまかせたい。

 しかし、ホワイトデイのプレゼントで、、、。しかもキャンディが入っているとしか思えないような箱で、、、。

 「旧石器は氷河期だから冷蔵庫なのだ」とつぶやきながら、笑うしかないではないか。
 ためしに同僚に、ひとついかが?とボックスを差し出してみた。呆れられた。
 昨年の特別展を見学していた彼女は、それで狩りでもしろというのか!と言わんばかりの顔をした。

 気をつけよう、あまいお菓子と旧石器 賞味期限は何万年?!

2008年4月15日火曜日

石器実測勉強会

 ううっ、みなさまこんにちわ・・・
 なぜ、こんな登場なのか?ですって?
 
 はい、実は今日の仕事中に腰を痛めてしまいまして(とはいっても、筋が伸びた程度なのですが・・・)、何をするにも無理利かず、非常に困っております。
 体が資本の私の仕事。しかし、そういえば最近ほとんど運動していなかったんですよねぇ。
 
 表土剥ぎ 慣れぬ手掘りにゃ 気をつけよう   by管理人

 そうなんです。車社会にどっぷりつかり、気づけば怠けた体に・・・。いかんいかんと言い聞かせ、最近話題のメ○ボにならぬよう心に誓う私でありました。

 さて、いつものくだらない前置きも思い出したところで、本日の話題をお送りいたします。(まじめにご覧いただいている皆さん、ごめんなさい。)

 先日は、三次市三良坂町田利・皆瀬地区の踏査活動について報告いたしました。
 その当日、場所を三次市まちづくりセンターに移し、石器実測勉強会を行いましたので、その報告をさせていただきます。
 
 三枝健二編『下本谷遺跡の基礎的研究』三次旧石器文化研究会等の資料をテキストに、なんと管理人が旧石器の実測について解説。(いいんでしょうか?!)
 実測って何なの?という会員諸氏が抱くこの疑問について、まずじっくり話し合いました。しかし、理屈ばかりでは結局、形にはなりません。
 
 「とりあえず、好きな石器や石を使い、自分なりの実測をしてみましょう。」と、それから各々挑戦!

 限られた時間では、輪郭を描くのが精一杯という感じでしたが、それでも、実測の測点(ケバ)を記入する意味が分かったり、石器をじっくり観察することで各々の中で、新たな発見をしたようです。

 ところで今回の実測勉強会は、会員の中から提案され、実現しました。
 私は、この動きが、この研究会の目的のひとつである地域に根ざした歴史認識の醸造に向けての第一歩であるように感じます。この日は、うれしい出来事であったと同時に力強さを得る一日となりました。
 今後も、この勉強会を続けていきましょうね。会員の皆さんよろしくお願いいたします。

2008年4月14日月曜日

田利を歩いてきました

 みなさまこんにちわ。三旧研のブログが滞り、大変申し訳ありません。
 平成19年度にやり残したことを、4月に引きずりつつも・・・何とか終わり、やっと一息ついた管理人です。
 このブログをご覧いただいているみなさまは、どのような新年度を迎えておられるでしょうか?

 さて、寺町廃寺~大当瓦窯跡を歩いた前回に続き、今回は三次市三良坂町の田利・皆瀬地区を歩いてきました。といっても、3月末の日曜日に実施した当日はあいにくの雨。メンバー3人にて車での巡検となりました。
 
 それでも、地図で見るのと実際に現地に行くのとでは大違い。上下川に囲まれた両地区は案外に広く感じました。広島県教育委員会発行の遺跡地図(三次市・庄原市)のコピーを手に旧石器時代から古代に至るまで、メンバー同士の意見交換に花が咲きました。

 是非晴れた日に再チャレンジ!を約束し、現地を後にした3人でした。

2008年3月3日月曜日

一ヶ月のご無沙汰でした。


当ブログをご覧の皆さま。こんにちわ。
前回の更新から、気がつけば一ヶ月。いやあ、大変ご無沙汰をいたしました。

そこで今回は、この一ヶ月間の活動報告をさせていただきます。
当三次旧石器文化研究会では、踏査活動を基本に旧石器文化を研究する中で、地域に根ざした歴史認識の醸造につとめることを目的として活動しています。
当研究会もその設立から半年超を経過しました。この間、各会員の多様な意見・提案によって、その活動も徐々に活発化してきています。
去る2月10日に実施した踏査活動は、そのような機運の活発化から実施されたものです。
踏査を行った場所は、三次市向江田町の史跡寺町廃寺および同市和知町の大当(だいとう)瓦窯跡。

寺町廃寺は、白鳳期創建の寺院址として知られる全国的にも著名な古代寺院址です。全国的に知らしめるのには理由があります。ひとつは、『日本霊異記』に記載のある「三谷寺」と位置づけられていること。もうひとつは、軒丸瓦の瓦当に関して、その下方先端部が三角状に尖る「水切り」という特徴を持つことです。
この「水切り瓦」を有す古代寺院址は、寺町廃寺のほか、備中・大崎廃寺、備後・上山手廃寺、寺戸廃寺、出雲・神門寺境内廃寺など限られており、全国の古代寺院址でみられる軒丸瓦とは異質なものなのです。
このような成果が明らかとなってきたのは、かつて実施された発掘調査とその前後に亘って積み重ねられた研究によるものなのです。
一方の大当瓦窯跡は、寺町廃寺に瓦を焼き、其れを供給した瓦専用の窯址として位置づけられています。この大当瓦窯跡から寺町廃寺までは、直線にして約1.5kmの距離がありますが、瓦を供給したルートとしては、この直線状に近い、山中を越えるルートが想定されています。
今回の踏査に参加した会員4名は、このことに疑問を抱き、この2遺跡をつないだとされる山中ルートを歩いてみることとしたのです。当日の踏査ルートについては、こちらをごらんください。(地図参照)

歩いてみると、中国自然歩道などや、ため池管理のための山道など、集落から目的地へとつながる道は整備されていましたが、ルート上の最高所にあたる山中などでは、倒木などによって、通過に困難な状況があるほど荒れた箇所もありました。もちろん、当時本当に通過していたとすれば、道は整備されていたのでしょうが。。。
また、大当瓦窯跡側からの上り坂について、瓦運搬にはきつい坂であるなという印象も受けました。
しかし、ルートを国兼川沿いに変えたとて、寺町へ向かうには、やはり同様程度の上り坂があるため直線的に近いルートを選んだことにうなずける点もありました。
むしろ、ひっそりとした山中ルートは、ひょっとして、表立って廻りから見えないようにと、いう意識がはたらいたため?!なあんて、そんな妄想を抱いてみたりしました。

というわけで、掲載した写真は、会員諸氏と山から降りた後、大当瓦窯跡を望みつつ、議論に花を咲かせているときの模様です。
この日は、広島県立歴史民俗資料館にて歴風トークが行われた日だったのですが。。。
ほんと、この研究会メンバー、みんなバイタリティあります(笑)

さあ、如何でしたでしょうか?今回は、旧石器の内容ではありませんでしたが(もちろん、注意して観察してまいりました。)今後もあまりさぼらず、研究会の情報をお伝えしてまいります。
あっ、それから、気がつけば、すでに1200件を超えるアクセスをいただき感謝感謝です。

春、三月、弥生を迎え、暖かさと寒さの移り変わりが激しい季節となっております。
季節の変わり目です。みなさまどうぞ風邪など引かれぬよう体調管理にはくれぐれもご留意くださいませ。

2008年2月6日水曜日

ついに4けた!1000アクセス達成!!

 立春を迎えたものの,春はまだ遠そうだなあと吹雪の朝にそう思う,ブログ管理人です。
 世の中,暗い話題や冷凍食品の問題など気の滅入ることが多い昨今ですが,わが三旧研にはまた,明るい話題が入ってきました。
 
 昨年8月の開設以来,ついに,このブログのアクセス数が1000件を超えました!!!
 これも,ひとえにご覧いただいている皆様方のおかげですし,会員の皆様のお力添えがあったからと認識しております。本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。

 現在,三旧研では,各研究会員による踏査活動,研究活動が行われております。
このブログでもいずれお伝えできるのではないかと考えております。
 今後も三次の旧石器情報を発信してまいりますので,ぜひ当研究会ならびにこのブログを応援よろしくお願いいたします。

2008年2月5日火曜日

れきみん情報です。

 このサイトをご覧の皆様。会員の皆様。こんにちわ。
 毎度おなじみの三旧研ブログ管理人です。
 さてさて,先日の中国新聞をご覧いただきましたでしょうか?
 当研究会代表の三枝健二氏が登場しました。ナイフ形石器のスポット展紹介の記事で,デカデカと写真が掲載されていますよ。
 
 「ナイフ形で知る後期石器時代」『中国新聞』2008年2月4日

 昨年秋の特別企画展からさらに掘り下げたナイフ形石器の世界。どうぞ皆様,ぜひ歴民へお越しください。

 ところで,管理人情報。
 先日,宮崎県都城市と鹿児島県方面に遊びに行ってまいりました。旧石器を見る時間は残念ながらなかったのですが,鹿児島県国分市の上野原縄文の森に行ったりしてきました。
 鹿児島県に来たのは,初めてだったのですが,九州山地の起伏の激しさ,霧島岳の迫力に圧倒されましたよ。鹿児島の縄文文化も不思議。方形のプランなのにそれを覆う上屋は円形の竪穴住居だったり,縄文時代なのに壺形の土器が存在したり・・・
 一泊二日の強行軍でしたが,それなりに楽しむことができました。最後には,なんと桜島の噴火のおまけつきで。

 

2008年1月21日月曜日

歴風トークと三旧研新年会

 皆さん,こんにちわ。
 今週の三次は,年末年始に続き,雪化粧となっております。実は,広報担当の私,先週風邪を引いてしまいました。このブログをご覧の皆様も,風邪やインフルエンザにはご注意ください。

 さて,遅ればせながら今日は,活動報告をさせていただきます。
去る1月13日,広島県立歴史民俗資料館にて開催された歴風トーク『ナイフ形石器の機能-考古学の方法を考える-』に参加してまいりました。
 今回の講師は,庄原市教育委員会の稲村秀介氏。県北における旧石器研究者のお一人です。
 後期旧石器時代を代表する定形石器「ナイフ形石器」について,石を割って得られる「剥片」の鋭さや尖がっているということに着目し
,従来言われているような定義のナイフ形石器だけではなく,ナイフ以外の用途もありえるのではないだろうかとの提示をされました
 会場には,県内外の石器研究者や岩石学の先生も来られていて,当研究会の三枝氏や丸川氏もこれに加わり,稲村氏の提示に対し,議論が白熱する場面も!?ありました。
 また,当日は中国新聞の取材もあったようで,翌日記事になっていました。 


 ちなみに歴風トーク終了後,その夜は,三次市内某所の居酒屋にて,講師の慰労会と三旧研の新年会を兼ねた宴会が催されました。写真は,そのときの様子です。

 研究者と呼ばれている人のみならず,様々な分野の人が集まったこの研究会ですので,色々な話題がのぼり,非常に盛り上がりました。

 私は,たまたま考古学に関する仕事に携わっていますが,考古学以外の視点や,意見など吸収できるのは,私にとって有意義であると同時に非常に刺激的です。ちなみに,その晩はビールを飲みすぎてしまい,翌日,私の頭も刺激的でした・・・イテテテ。
 ざっくばらんに語り合えるのが三次旧石器文化研究会の良いところだなと再認識したところです。
 
 なお,この際,この会の趣旨にご賛同いただいた稲村秀介氏が入会されました。この場にてあわせて報告させていただきます。新たなメンバーも加わり,今後の会の展開がますます楽しみです。
 

 

2008年1月4日金曜日

講座・研究会情報。

 広島県立歴史民俗資料館にて開催される歴風トークのお知らせです。

 
平成19年度 第2回 歴風トーク
 『ナイフ形石器の機能-考古学の方法を考える-

 (以下、展示チラシより)
 後期旧石器時代を代表する定形石器「ナイフ形石器」は,石を割って得られる「剥片」の鋭い縁辺を巧みに用いた刃物です。
 石器をよく観察すると,当時の人々の知恵や伝統の奥深さを見出すことができます。
 当時,狩人たちが極限まで鋭さを追求した,珠玉の道具の解釈に迫ります。


日時
:平成20年1月13日(日) 午後2時~4時

講師:
庄原市教育委員会 主任主事 稲村秀介氏

会場
:広島県立歴史民俗資料館 研修室

定員
:高校生以上 20名

申込方法
:当日受付

参加費
:無料

問合せ先
:広島県立歴史民俗資料館 学芸課
〒729-6216 三次市小田幸町122 ℡0824-66-2881

三旧研会員の皆さん、奮ってご参加くださいね。


展示会情報

三次旧石器文化研究会より、新年初の展示会情報をお届けします。

今回お伝えする展示会情報はこちら↓↓↓

広島県立歴史民俗資料館(広島県立みよし風土記の丘内)
平成19年度スポット展『ナイフ形石器の

(以下、チラシより転載)
 ナイフ形石器は日本列島の後期旧石器時代を代表する石器で、この変化を目安に時代が区分されています。
 このスポット展では、三次盆地をはじめとした県内出土のナイフ形石器をもとに変遷を辿り、国内最古旧と考えられる下本谷遺跡を位置づけるとともに、石器としての機能なども紹介します。


日時:平成20年1月18日(金)~3月30日(日)

会場:広島県立歴史民俗資料館 常設展示室

主な展示資料
:下本谷遺跡,宮風呂遺跡,松ヶ迫A 地点遺跡,酒屋高塚古墳,塩野裏遺跡,徳市遺跡,大原2号遺跡,冠遺跡群,樽床遺跡群,苅屋形遺跡B地点などから出土したナイフ形石器類など20数点。

展示解説会:1月20日,2月3・17日,3月2日(日)

入館料:常設展の料金でご覧いただけます。

問合せ先:広島県立歴史民俗資料館 学芸課
〒729-6216 三次市小田幸町122 ℡0824-66-2881

2008年1月1日火曜日

スクープ! ビッグニュースですっ!!!

 三次旧石器文化研究会のホームページをご覧の皆様、また、研究会会員の皆様方、新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、このホームページをはじめ、三次旧石器文化研究会の活動に対しまして、ご理解とご協力をいただきまことにありがとうございました。
 さて、元旦早々ですが、先日大晦日に予告しましたように、本日はビッグニュースを皆様にお伝えいたします。
 
 ジャジャジャ~ン! 
 昨年開催された広島県立歴史民俗資料館(広島県立みよし風土記の丘内)での特別企画展『最古の狩人を求めて-中国山地と三次の旧石器文化-』の記念講演会でご講演いただきました國學院大學栃木短期大学の戸田正勝先生が、三次旧石器文化研究会の活動に賛同いただき、このたび当会に入会されました。

 会員一同、大変驚いておりますとともに、先生の加入を心より喜んでおります。

 これまで当研究会では、発足以来、地元を中心とした地道な活動を行ってまいりました。
 これに加え、今回の戸田先生の入会によって、さらに全国規模の研究視点が加わることとなりました。これは、会員として大変喜ばしい限りです。
 戸田先生をお迎えしての当研究会の活動にもどうぞご期待ください。